生活習慣病について
食事や運動、喫煙、飲酒、ストレスなどの生活習慣が原因で起こる病気を総称し、生活習慣病と呼んでいます。過食や偏食、運動不足といった生活習慣の不摂生を長年にわたって続けると、心臓や大小血管などが痛んでいきますので、命に関わる重篤な疾患の引き金ともなるのです。
このように、最終的には生命に関わる疾患なのですが、生活習慣を見直すことにより、病気が悪化する前に予防・改善できる余地も大きいと言われています。当院では、地域の皆様のかかりつけ医として生活習慣病の診療・管理を行っております。お気軽にご相談ください。
主な生活習慣病
糖尿病、高血圧症、脂質異常症 など
糖尿病
血液に含まれるブドウ糖の量は、膵臓から分泌されるインスリンなどによって調節されています。糖尿病は、何らかの要因によってインスリンが充分に分泌されなくなったり、うまく作用しなくなってしまい、血糖値が慢性的に高くなってしまう病気です。
空腹時血糖126mg/dl以上あるいは随時血糖200mg/dl以上、かつHbA1c6.5%以上で糖尿病と診断します。空腹時血糖110~125mg/dl、随時血糖140~199mg/dl、HbA1c6.3%以上の場合には、糖尿病疑い例と考え経口ブドウ糖付加試験を実施します。
高血圧症
国内の高血圧症患者は約4,300万人にのぼります。診察室血圧が二回以上の異なる機会で140/90mmHgの場合高血圧と診断します。家庭血圧の基準値は、診察室血圧より5mmHg低い値です。
高血圧は、初期段階では殆ど自覚症状が見られないため、ついつい放置しがちです。しかし、適切な治療を受けないと、動脈硬化が進展し脳心血管病、腎臓病など重大疾患のリスクが増していきます。健康診断、家庭血圧などで高血圧が分かったときは、お早めに受診下さい。脳心血管病リスク因子と病態に応じたそれぞれの患者さんの管理目標値を設定し治療します。
脂質異常症
血液中のLDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪の値が慢性的に高い状態、もしくはHDL(善玉)コレステロールの値が低い状態です。
LDLコレステロール値が140㎎/dl以上、HDLコレステロール値が40㎎/dl未満、空腹時中性脂肪が150㎎/dl以上、non-HDLコレステロールが170mg/dl以上のいずれかがある場合、脂質異常症と診断します。その他のリスク因子、家族性高コレステロール血症、脳心血管病再発予防など病態に応じたそれぞれの患者さんの管理目標値を設定し治療します。
糖尿病・脂質代謝内科とは
糖尿病や脂質異常症、肥満症などの病気を予防したり、必要な治療を行なう専門診療科です。これらの病気は、放置していると悪化していき、全身に様々な合併症を引き起こします。一方、早期の段階で適切な治療を行なうことにより、重大な病気のリスクを軽減し、健康寿命の延伸にも繋がると言われています。 健康診断などで糖尿病や脂質異常を指摘された方は、当院に一度ご相談ください。
糖尿病などの改善を目指します
糖尿病・脂質代謝内科では、これらの病気の進行を食い止めるとともに、様々な合併症(神経障害、腎機能の低下、眼の網膜疾患、虚血性心疾患など)のリスクを減らすための治療を行ないます。
さらに、病気を予防・治療するための食事療法や運動療法も提案いたします。糖尿病や脂質異常症は、日々の食生活を見直し、適度な運動を続けることによって改善が期待できます。当院では、まず血液検査やBMI、頸動脈エコー検査、動脈のかたさ(CAVI)検査などを通じて患者さんの病状を確認いたします。その上で、薬物療法などと並行し、具体的な食事や運動メニューについてもご提案いたします。
糖尿病・脂質代謝内科の主な対象疾患
- 糖尿病
- 脂質異常症
- 肥満症(内臓脂肪型肥満など)、メタボリックシンドローム
- 痛風、高尿酸血症
- 閉塞性動脈硬化症
- など