睡眠時無呼吸症候群 日本人患者さんの特徴「いびき」
2020年07月01日
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の大多数は閉塞性睡眠時無呼吸で、典型的な患者像として肥満傾向の男性で日中傾眠を感じる方を思い浮かべます。
ところが、最近の国内報告では、国内のSAS患者の4割は肥満ではなく、約半数は日中傾眠を感じていないとのことです。一方で、基本症状は「いびき」であり、中等症以上の成人閉塞型SASの国内有病率は900万人と言われています。
SASは、高血圧、糖尿病などの生活習慣病と高頻度に合併し、虚血性心疾患、心不全の発症リスクとなり、予後悪化と関連します。無呼吸時の一過性低酸素状態とそれに続く再酸素化・酸化ストレスが血管内皮を障害し炎症をおこすと考えられています。
特に高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙者の患者さんで、「いびき」がひどく「朝起きた時に頭痛がする」ような場合には、自宅でできるSASの簡易検査をおすすめします。 永福町 内科 すずかわ循環器内科