クリニックブログ

低ナトリウム塩/代替塩による減塩

2025年10月20日

高血圧治療には生活習慣改善が欠かせません。その際減塩は極めて効果的ですが、目標の6g/日以下を達成するのは時にたやすくありません。合衆国においても同様なようで、2025年AHA高血圧ガイドラインでは、低ナトリウム塩/代替塩(25-30% 塩化カリウム、65-75% 塩化ナトリウム、0-10% 風味料)の利用が推奨されています。

ガイドライン作成に際し評価された論文のなかで最も大きな臨床試験では、約2万人の中国人(脳卒中の既往または60歳以上の高血圧未治療成人)のクラスターランダム化試験(25%塩化カリウム含有低ナトリウム塩使用群/通常食塩使用群)で、低ナトリウム塩使用群では、通常食塩使用群に比較して収縮期血圧が3.3mmHg低く、脳卒中、主要心血管イベントが有意に低く、総死亡が12-14%低く、高カリウム血症のリスクは増えませんでした。

国内では低ナトリウム塩の認知度は高くありませんが、例えばヘルシオ(塩化カリウム25%、塩化ナトリウム65%、硫酸マグネシウム4%、塩化マグネシウム1%、水分5%)などが該当するかと思います。スーパー、ネット通販など参照ください。