食塩と高血圧
2024年04月05日
高血圧治療の際には生活習慣の改善が必須ですが、そのなかで減塩も重要で大きな効果も期待できます。食塩は、生きていくために必須のミネラルですが、摂りすぎると体液・血液量が増加し血圧が上昇します。日本人の1日の平均食塩摂取量は10グラムで、高血圧の際の減塩目標は6グラム以下です。
とはいえ食塩量は目に見えませんので注意しづらい点ではと思います。そのため尿中のナトリウム、クレアチニン値を測定することで、1日の概算食塩摂取量を計算することができます。まず現状を認識し、食習慣を思い出して、どのように減塩するか考えていただきたいと思います。
具体的には、料理の際の調味料として加える食塩を減らし、うす味に慣れるとともにスパイス、出汁などで味を調えます。塩コショウや塩を含む調味料よりは、塩とスパイス・調味料が別のものを使い、塩の量を減らします。
同時に、塩味の濃い外食や、総菜品を減らします。また、インスタント麺、漬物、塩ざけなど食塩を多く含む加工品を減らします。ハム、練り物、パンなども塩分量が比較的多いので注意が必要です。
過去には長期保存するために食塩を多く含む食品がありました。みそ、しょうゆなどの調味料も塩を多く含みますし、食塩そのものを味を良くするための調味料として多く使用しがちです。加工食品には食塩の含有量が表示されていますので、興味を持ってご覧いただきたいと思います。