動悸と心不全、脳梗塞
2020年03月05日
動悸の原因となる不整脈の一つに心房細動があります。心房細動の患者さんの95%以上が60歳以上であり、80歳以上の高齢者の有病率は10%といわれています。心房細動は心不全のリスクファクターであり、逆に心不全では心房細動を発症するリスクが上がります。。
心房細動では動悸などの症状がない場合もありますが、症状のある・なしにかかわらず脳梗塞を発症するリスクファクターと考えられています。心房細動では左心房に血栓ができやすく、心臓から血栓が脳血管に流れて塞栓を起こす場合、広範囲な脳梗塞を発症する場合があります。
心房細動には、発作的な心房細動を繰り返し起こす場合もありますが、発作性心房細動も持続性の心房細動同様に脳梗塞のリスクといわれています。
脳梗塞は要介護・寝たきりの主要原因であり、健康寿命を短縮します。
高齢化社会において心房細動の患者さんは増加すると予想され、早期診断・治療は健康寿命延伸のキーの一つです。