クリニックブログ

新型コロナワクチンの接種間隔

2021年07月22日

新型コロナファイザー製ワクチンの接種間隔

新型コロナワクチンの国からの供給が各自治体の希望量に満たない状況にあるなか、決められた間隔で2回目接種の予約が取れない場合があります。

ファイザー製ワクチンは、添付文書上「3週間の間隔をあけて2回接種する」用法で、「1回目接種より3週間を超えた場合には、できる限り速やかに2回目接種をする」とされています。

WHOの2021.6/15付け中間勧告では、 ファイザー製ワクチンは、3-6週間の間隔をあけて2回接種するが「ワクチン供給に制限がある状況下の2回目接種に関する考察」のパートの記載として、

ハイリスクグループのワクチン接種率が高くなくワクチン供給に制限がある国においては、接種間隔を12週に伸ばしてハイリスクグループの1回接種率を上げる。

とあり、その根拠として、

1.Phase 3 trialsにおいて被検者は19-42日の間隔をあけて2回接種し、中和抗体価は一回目接種後上昇し、2回目接種によりさらに上昇して、95%有効性を示した。

3.Post second dose studiesでは、12週間までの接種間隔で中和抗体価は上昇した。

4.いくつかの国々では12週間の接種間隔が選択され、ワクチン導入後有用性研究で1回目接種より10週間までの有用性がアルファ株を含めて得られた。

5.1回接種のデルタ株に対する有用性はアルファ株に対する有用性より低いが、2回接種の有用性は両者で同等。

があげられています。

ワクチンの接種間隔は、添付文書の記載では「1回目接種より3週間を超えた場合には、できる限り速やかに2回目接種をする」であり、治験では1回目接種より6週間までのデータ、特例承認後は12週間までのデータがあるようです。

Interim recommendations for use of the Pfizer–BioNTech COVID-19 vaccine, BNT162b2, under Emergency Use Listing (who.int)

新型コロナワクチンと子ども

2021年06月25日

日本小児科学会より、「新型コロナワクチン~子どもならびに子どもに接する成人への接種に対する考え方~」として文書が学会HPに掲載されております。

新型コロナワクチン~子どもならびに子どもに接する成人への接種に対する考え方~|公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY (jpeds.or.jp)

要旨の一つとして、子どもを新型コロナウイルス感染から守るには、周囲の成人(子どもに関わる業務従事者等)への新型コロナウイルスワクチン接種が重要とあります。

これは、子どもへの感染源の多くは(家族も含めて)周りにいる成人であることから、子どもを感染から守るためには、周囲の成人が免疫を獲得することが重要と考えられるからです。

16歳以上の約4万人を対象とした国外の研究では、2回接種後のワクチン効果は95%で、発症を予防する高い効果が報告されました。また、英国の研究結果から無症状の感染を防ぐことも明らかになっていますので、ワクチン効果により周りの成人から子どもへの感染が予防できる可能性が期待されています。

まず、16歳以上のご兄弟も含めて、同居、あるいは接触機会の多いご家族、子どもに関わる業務従事者のワクチン接種が肝要に思います。

子ども(ワクチンの適応のある12歳~15歳)へのワクチン接種については、「重篤な基礎疾患のある子どもへの接種」と「健康な子どもへの接種」が分けて記載されています。

杉並 永福町 すずかわ循環器内科は小児科を標榜しておりませんので、恐れ入りますが診療の対象を高校生以上(16歳以上)とさせていただいております。

新型コロナウイルス中和抗体定量検査 ワクチン接種後の抗体価の確認

2021年06月19日

新型コロナウイルスのワクチン接種が進捗しております。ワクチン接種後 ウイルススパイクタンパクに対する中和抗体の定量検査が可能(自費診療)です。

千葉大学医学部の報告によりますと、ワクチン2回接種後、抗体陽性率は99.9%(1,773/1,774)でした。抗体価は大きく上昇しており、抗体価と関連性のある因子として、「抗体価が上がりやすい」:COVID-19既往歴、女性など。「抗体価が上がりにくい」:免疫抑制剤の内服、年齢が高い、ステロイド薬内服、飲酒頻度高いがあげられています。

抗体価測定の臨床的有用性は確立されておりませんが、抗体価が上がりにくい因子のある場合など、ワクチン接種後中和抗体を定量確認することができます。

新型コロナウイルス中和抗体定量検査 自費検査 8,000円(税込み)

info2021_03.pdf (chiba-u.ac.jp)

新型コロナワクチン個別接種 杉並区

2021年06月07日

国、県が実施する大規模集団接種、区が実施する集団接種、病院・診療所で実施する個別接種等 様々な機会が用意され、医療従事者、高齢者のワクチン接種が進んでおります。加えて、64歳以下の接種、職場・学校など職域接種も準備が始まり接種スピードが加速すると思われます。

先日杉並区より連絡があり、個別接種を実施する病院・診療所にワクチンの分配が近く開始され、6月18日よりワクチン個別接種が始まります。

6月11日 杉並区広報/ワクチン特集号が配布され、個別接種する病院・診療所、予約方法などのお知らせがあるようです。

杉並 永福町 すずかわ循環器内科では、5月10日より医療従事者、高齢者のワクチン個別接種を平日 (月、水、木) 19:30-20:30 予約のみワクチン外来にて実施しております。

今後、基礎疾患のある患者さん優先にて64歳以下のワクチン接種も始まりますので、

当院では7月1日より

平日 (月、水、木) 16:00-17:00    19:20-20-20

土曜      16:00-17:00

日曜日    14:00-15:00

にて「予約のみワクチン外来」を実施し、地域の医療ニーズにお応えします。

ワクチン接種ご希望の方は、電話 (5300-2200) にて2回目接種も含めご予約ください。

新型コロナワクチン接種

2021年05月14日

医療従事者に続き、高齢者のワクチン接種が始まっております。高齢者が感染すると重篤化するリスクがありますので、感染・発症予防することが肝要です。

大規模集団接種、区が実施する集団接種、診療所の個別接種など様々な機会が用意されています。一部予約で混乱が起きておりますが徐々にプロセスが加速するものと期待しています。

杉並 永福町 すずかわ循環器内科でも、一般/専門外来、専用スペースでの発熱/PCR外来に加え、5/10より新型コロナワクチン外来を始め、地域の医療ニーズにお応えしています。