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新型コロナワクチンと子ども

2021年06月25日

日本小児科学会より、「新型コロナワクチン~子どもならびに子どもに接する成人への接種に対する考え方~」として文書が学会HPに掲載されております。

新型コロナワクチン~子どもならびに子どもに接する成人への接種に対する考え方~|公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY (jpeds.or.jp)

要旨の一つとして、子どもを新型コロナウイルス感染から守るには、周囲の成人(子どもに関わる業務従事者等)への新型コロナウイルスワクチン接種が重要とあります。

これは、子どもへの感染源の多くは(家族も含めて)周りにいる成人であることから、子どもを感染から守るためには、周囲の成人が免疫を獲得することが重要と考えられるからです。

16歳以上の約4万人を対象とした国外の研究では、2回接種後のワクチン効果は95%で、発症を予防する高い効果が報告されました。また、英国の研究結果から無症状の感染を防ぐことも明らかになっていますので、ワクチン効果により周りの成人から子どもへの感染が予防できる可能性が期待されています。

まず、16歳以上のご兄弟も含めて、同居、あるいは接触機会の多いご家族、子どもに関わる業務従事者のワクチン接種が肝要に思います。

子ども(ワクチンの適応のある12歳~15歳)へのワクチン接種については、「重篤な基礎疾患のある子どもへの接種」と「健康な子どもへの接種」が分けて記載されています。

杉並 永福町 すずかわ循環器内科は小児科を標榜しておりませんので、恐れ入りますが診療の対象を高校生以上(16歳以上)とさせていただいております。

新型コロナウイルス中和抗体定量検査 ワクチン接種後の抗体価の確認

2021年06月19日

新型コロナウイルスのワクチン接種が進捗しております。ワクチン接種後 ウイルススパイクタンパクに対する中和抗体の定量検査が可能(自費診療)です。

千葉大学医学部の報告によりますと、ワクチン2回接種後、抗体陽性率は99.9%(1,773/1,774)でした。抗体価は大きく上昇しており、抗体価と関連性のある因子として、「抗体価が上がりやすい」:COVID-19既往歴、女性など。「抗体価が上がりにくい」:免疫抑制剤の内服、年齢が高い、ステロイド薬内服、飲酒頻度高いがあげられています。

抗体価測定の臨床的有用性は確立されておりませんが、抗体価が上がりにくい因子のある場合など、ワクチン接種後中和抗体を定量確認することができます。

新型コロナウイルス中和抗体定量検査 自費検査 8,000円(税込み)

info2021_03.pdf (chiba-u.ac.jp)

新型コロナワクチン個別接種 杉並区

2021年06月07日

国、県が実施する大規模集団接種、区が実施する集団接種、病院・診療所で実施する個別接種等 様々な機会が用意され、医療従事者、高齢者のワクチン接種が進んでおります。加えて、64歳以下の接種、職場・学校など職域接種も準備が始まり接種スピードが加速すると思われます。

先日杉並区より連絡があり、個別接種を実施する病院・診療所にワクチンの分配が近く開始され、6月18日よりワクチン個別接種が始まります。

6月11日 杉並区広報/ワクチン特集号が配布され、個別接種する病院・診療所、予約方法などのお知らせがあるようです。

杉並 永福町 すずかわ循環器内科では、5月10日より医療従事者、高齢者のワクチン個別接種を平日 (月、水、木) 19:30-20:30 予約のみワクチン外来にて実施しております。

今後、基礎疾患のある患者さん優先にて64歳以下のワクチン接種も始まりますので、

当院では7月1日より

平日 (月、水、木) 16:00-17:00    19:20-20-20

土曜      16:00-17:00

日曜日    14:00-15:00

にて「予約のみワクチン外来」を実施し、地域の医療ニーズにお応えします。

ワクチン接種ご希望の方は、電話 (5300-2200) にて2回目接種も含めご予約ください。

新型コロナワクチン接種

2021年05月14日

医療従事者に続き、高齢者のワクチン接種が始まっております。高齢者が感染すると重篤化するリスクがありますので、感染・発症予防することが肝要です。

大規模集団接種、区が実施する集団接種、診療所の個別接種など様々な機会が用意されています。一部予約で混乱が起きておりますが徐々にプロセスが加速するものと期待しています。

杉並 永福町 すずかわ循環器内科でも、一般/専門外来、専用スペースでの発熱/PCR外来に加え、5/10より新型コロナワクチン外来を始め、地域の医療ニーズにお応えしています。

新型コロナワクチン接種準備

2021年04月01日

都内の感染者が再度増加傾向にあります。大人数でのマスクを外した会食を避けるなど基本的な感染対策を継続しておられることと思います。

さて、国、杉並区の新型コロナワクチン接種スケジュールが厚労省/杉並区ホームページなどに開示されています。

新型コロナワクチンの接種についてのお知らせ|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

新型コロナワクチン接種について(3年4月1日更新)|杉並区公式ホームページ (city.suginami.tokyo.jp)

杉並区では、医療従事者に続き65歳以上の方々には、4月下旬以降に接種券が発行・送付され、5月以降順次ワクチン接種が実施されるとのことです。

その後、64歳以下で基礎疾患のある方、高齢者施設等での業務に従事している方など国から順次区に通知があるとのことです。

基礎疾患を有するものの範囲については、厚労省ホームページ 000756894.pdf (mhlw.go.jp) に説明があります。

例えば、当院に通院しておられる患者さんでは、

ー慢性の呼吸器の病気

ー慢性の心臓病(高血圧を含む)

ー慢性の腎臓病

ー慢性の肝臓病(肝硬変等)

ーインスリンや飲み薬で治療中の糖尿病、又は他の病気を併発している糖尿病

ー免疫の機能が低下する病気(治療中の悪性腫瘍を含む)

ーステロイドなど、免疫の機能を低下させる治療を受けている

ー免疫の異常に伴う神経疾患や神経筋疾患

ー睡眠時無呼吸症候群

ーBMI30以上の肥満の方

など該当される方がおられます。

なお、この範囲については厚労省部会にて検討・見直すことがあるとのことです。

新型コロナワクチン接種について杉並区の問い合わせ先は下記です。

杉並区新型コロナワクチン接種コールセンター(3月15日開設)
電話:0570-666-542
受付時間:午前9時~午後5時

スギ・ヒノキ花粉症

2021年01月25日

新型コロナウイルスの感染拡大が続いておりご不安のことと思います。

会食などでマスクを外した会話をさけるなど「 感染リスクが高まる「5つの場面」|内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室 (corona.go.jp) 」を念頭に個人でできる感染対策、公衆衛生対策を継続しておられることと思います。国内でもワクチンの承認が近づいてきたようですので期待しています。

さて、今年もスギ・ヒノキ花粉症の時期が近づいてきました。特に症状の重い患者さんは毎年苦しんでおられます。鼻をかんだり眼をこすったり、ウイルスの感染機会が高まります。手洗いを徹底するとともにマスクの着用、花粉飛散時期早めより内服治療をお勧めします。

新型コロナ感染症 臨床症状

2020年12月18日

内科学会雑誌に新型コロナ感染症が特集され、内科学会HPにて公開されています。https://www.naika.or.jp/activity/covid-19/nichinaishi-109-11-article/ 日常臨床に関連あるところを一部ご紹介します。

新型コロナウイルス感染初期には、無症状を含め多彩な臨床症状を呈しますが、感染後1~14日(5日前後が多い)の潜伏期の後感冒様症状等で発症することが多いとされています。
すなわち、初期には「発熱」「咳嗽」「咽頭痛」「鼻汁」「頭痛」「倦怠感」の症状が多く、「味覚・嗅覚障害」を伴うこともあります。

若年者の多くが「無症状」を含め軽症である一方、高齢者においては重症化しやすく、慢性呼吸器疾患、糖尿病、高血圧、心血管疾患、肥満等のある患者さんの重症化率が高いといわれています。

新型コロナウイルス感染症では、無症状感染者の鼻咽頭、鼻腔ならびに唾液からもウイルスが検出されます。感染可能時期は、発症2日前から発症後7~10日程度であり、発症直前から発症後間もない時期の感染性が非常に高い。

職場などで感染者が発生した際には、症状発症の2日前に濃厚接触がある場合、濃厚接触者は接触より5日前後で発症する可能性が高く、発症2日前から感染性を有していると考えられます。

新型コロナウイルス感染症 検査の指針

2020年10月06日

インフルエンザ流行に備えた検査体制の整備として、厚労省より「新型コロナウイルス感染症病原体検査の指針」が示されました。 https://www.city.suginami.tokyo.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/004/855/20201002sisinryuuiten.pdf

指針によりますと、迅速・スムーズな診断・治療につなげるべく、簡易抗原定性キットを利用した検査体制整備を、各自治体に求めています。

また、検査の流れとして、発熱患者さんは「かかりつけ医・近医」に電話相談の上診療・検査が可能な医療機関を受診するとしています。

一般の診療所では、院内感染を防止するためにオンライン診療の利用も有用ですが、検査が必要な場合には感染防止対策をとった上対面診療・院内検査にて、インフルエンザについては「鼻かみ液を検体とした抗原定性検査」、新型コロナ(COVID-19)については「自己採取鼻腔ぬぐい液を検体とした抗原定性検査」を利用し、迅速に鑑別診断・治療につなげるのが適当に思われます。

海外渡航時の新型コロナウイルス検査

2020年09月26日

杉並 永福町 すずかわ循環器内科は、留学、ビジネス、駐在家族など「PCR検査陰性証明書」のご要望に自費診療にて対応しております。

現在、感染予防と経済活動再開の両立のため、順次各国とのビジネストラックが開設され海外渡航時のプロセスが整備されつつあります。

TeCOT(海外渡航者新型コロナウイルス検査センター 経産省)がサービス提供の準備をしておりホームページを開設しています。 https://www.meti.go.jp/policy/investment/tecot/top.html

当院は、「新型コロナウイルス検査証明機関」に登録されております。

新型コロナ(COVID-19)とインフルエンザ

2020年09月17日

昨シーズンのインフルエンザ患者の発症は、今年に入って大きく減少しており、飛沫感染対策、手指衛生等の新型コロナ対策が、インフルエンザの予防としても有効であったと考えられています。

11月以降今年のインフルエンザシーズンでも、同様の相互予防効果が期待されますが、既にワクチンのあるインフルエンザは早期に予防接種し、新型コロナのワクチンが国内承認されましたら同様に早期接種することが望まれます。

外来診療で発熱の患者さんを診察する場合、今年の冬は新型コロナ、インフルエンザ、感冒等の鑑別が必要になりますが、臨床症状でこれらを鑑別するのは困難な場合があります。

また、新型コロナとインフルエンザの合併も報告されており、こういった混合感染は新型コロナによる入院患者の4.3-49.5%に認められています。そのなかで、B型インフルエンザとの合併例は重症化したとの報告もあります。

新型コロナでの混合感染についてメタ解析では、肺炎球菌などの細菌感染合併が7%、RSウイルスやインフルエンザウイルスなどウイルス感染合併が3%と報告されています。

インフルエンザシーズンを前に、手指衛生、3密を避けるなど公衆衛生の継続と、インフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチンなど既に利用できるワクチンを接種し、国内承認後新型コロナワクチンを早期接種が賢明と考えます。