クリニックブログ

新型コロナウイルス感染症と肺炎球菌感染症

2020年05月26日

ご存じのように、東京都におきましても緊急事態宣言が解除されました。ウイルスが消滅したわけではありませんので、引き続き感染予防対策が求められています。第二波の可能性、準備も指摘されています。

さて、中国からの症例報告*をみますと、257例のCOVID-19感染患者で混合感染の有無を調べたところ 242例(94.2%)で細菌を中心に混合感染が確認され、そのなかで肺炎球菌が最も高頻度でした。

季節性インフルエンザでも同様の傾向がみられ、比較的最近のメタ解析論文では、高齢者において肺炎球菌ワクチンは、インフルエンザワクチンに併用した場合、肺炎、死亡抑制についてそれぞれ15%、19%の相加効果が報告されています。

新型コロナウイルスワクチンは開発中ですが、現状実施できることの一つとして、5年ごとの接種対象の方はこの時期に肺炎球菌ワクチン接種をおすすめします。

*Co-infection with respiratory pathogens among COVID-2019 cases Xiaojuan Zhua,1, Yiyue Gea,1, Tao Wua, Kangchen Zhaoa, Yin Chena, Bin Wua, Fengcai Zhua, Baoli Zhua,b,*, Lunbiao Cuia, Virus Research Volume 285, August 2020

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7213959/

杉並区 高齢者肺炎球菌予防接種

https://www.city.suginami.tokyo.jp/guide/kenko/yobouseshu/1004809.html

ご希望がありましたら、電話あるいはウエブ予約よりお申込みください。

https://suzukawa-clinic.jp/vaccination.html